看板や標識を夜間に照らしておきたいといった需要は大きいと思います。
商業用途であれば営業時間中は看板を点灯しておくことが望ましいでしょう。また、標識でも防災、防犯、工事関連などは夜間帯も視認性の確保が求められます。適切な時間帯に表示内容が見える状態となっていれば、目的に沿った情報提供がなされていると言えます。
このページでは、夜間に発光する電飾看板とその電気料金について詳しくご紹介しています。
電力消費の計算について
当然のことながら、電力の消耗には電気代が発生します。電気代は、使用する電球の種類、ワット数、使用時間、電気料金の単価などによって異なります。
一般的な計算方法は次のようになります。
消費電力量の算出
まず、電飾看板に使用されている電球や照明機器の合計ワット数(W)を確認します。ここでは例として、30Wの電飾看板があると仮定します。次に、1日に点灯する時間を確認します。例えば、1日に10時間の点灯が必要になるとします。
上記の設定ができたら、消費電力量を求めます。計算式は、以下の通りです。
「使用電力 (W) × 使用時間 (h) ÷ 1000」
ここでは、「÷ 1000」で単位をkWhに直しています。上記の例では「30W × 10h ÷ 1000 = 0.3kWh」となります。
消費電力量が分かったら、これを1か月分に直します。30日分を掛けます。上記の例では「0.3kWh × 30d = 9 kWh」となります。
電気料金に換算
最後に、ご使用の電気料金を確認し、1ヶ月の消費電力量に掛け合わせます。
例えば、1kWhあたり30円の場合は、「9 kWh × 30円 = 270円」となります。1か月で270円なので1年だと3240円かかるという計算になります。
この計算式に従って、具体的な電飾看板の仕様や使用状況に応じて電気代を算出できます。
看板ごとの平均的な電力量
看板の平均的な電力量は、看板の種類、サイズ、使用される照明の種類(蛍光灯、ハロゲンランプ、LEDなど)によって大きく異なります。
以下では、一般的な看板に使用される照明の種類とその平均的な電力消費の例をご紹介します。
蛍光灯を使用した看板
蛍光灯の看板は、古くから使われている一般的なタイプです。
消費電力は「40W~80W」の蛍光灯が多く使用されます。大きな看板になると、複数の蛍光灯が必要になるため、全体の消費電力は100W~数百Wになることがあります。
消費電力が60Wだとすると、1か月あたりの電気代は540円ほどです。
ハロゲンランプを使用した看板
ハロゲンランプは蛍光灯よりも明るいですが、消費電力が高まります。
消費電力は「150W~500W」のランプが使われることが多く、複数のランプを使用する場合は合計で数百W~1kWを超えることがあります。
消費電力が300Wだとすると、1か月あたりの電気代は2700円ほどです。
LEDを使用した看板
LEDは消費電力が非常に低く、長寿命となっています。最近では最も広く使用されています。
消費電力は「10W~50W」のLEDモジュールが多く、看板全体での消費電力は数十W~数百W程度です。同じ明るさを得るのに、蛍光灯やハロゲンランプよりも大幅に少ない電力で済みます。
消費電力が30Wだとすると、1か月あたりの電気代は270円ほどです。
ネオンサイン
ネオンサインは独特の雰囲気を持つ看板ですが、消費電力はそれなりに高くなります。
消費電力は1メートルあたり「30W~100W」となります。看板のサイズによって総消費電力が変わります。
消費電力が100Wだとすると、1か月あたりの電気代は900円ほどです。
看板のサイズと平均的な消費電力
照明の消費電力は看板のサイズと密接な関係があります。当然、看板が大きくなるその分沢山の照明機器を用いる必要があります。大よその看板サイズと平均的な消費電力は以下のようになります。
- 小型看板(数10cm~1m程度):20W~100W
- 中型看板(1m~3m程度):100W~300W
- 大型看板(3m以上):300W~1kW以上
これらはあくまで平均的な例です。具体的な消費電力は、看板の仕様に大きく依存します。LED看板は特に消費電力が低く、省エネルギー効果が高いため、最近では多くの看板がLEDに置き換えられています。