ソーラーパネルを搭載した防災誘導案内です。
自ら生み出した電力を用いて夜間照明を発光する機能をもちます。屋外において、外部電源を必要とせず太陽光のみで動作が可能。停電時でも問題なく防災誘導の情報発信を行うことができます。
このページでは、夜間に災害が起こった際の避難行動と案内板の役割についてご紹介しています。
夜間に地震が起こったら
自然災害は予測が難しく、昼夜を問わずに発生します。
特に、地震は突如発生して事態を急変させます。夜間に地震が起きた場合は、揺れによる被害に加えて「基本的な視認性」も問題となります。視界が制限されるため、避難路、障害物、避難すべき防災拠点など全ての識別が困難となり、危険性が大幅に増してしまいます。
また、通信インフラが被災しやすく、情報伝達も難しくなりがちです。
そうした中、身の安全を確保するための一般的な避難手順を以下にご紹介します。
即座に身を守る
地震の揺れを感じたら、まずは自分の身を守ることに集中します。机の下に潜り込んだり、頭部を保護するために両手で頭を覆います。落ちてくる物から身を守るよう心がけましょう。
安全な場所を確認する
急いで動くとけがをする可能性が高まります。揺れが収まるまで落ち着いて待ちましょう。その後、揺れを感じなくなったら安全な場所を確認します。屋内に居る場合は落下物に注意しながら広い屋外などの安全な場所へと避難を開始します。夜間は明かりが少ないため、懐中電灯やライトがあればそれを利用しましょう。
移動時に注意すること
避難を行う際には、ガラスや家具などが転倒していないか注意深く確認しましょう。転倒物があると、その破片などが散乱していて非常に危険です。特に、裸足で歩く際はガラスなどの危険物に気をつけてください。周囲に明かりがない場合は、ある程度目が慣れてくるのを待ちつつ、危険物を避けるために這って移動するなど安全行動を心がけます。
非常口を確認する
災害時の非常口や安全な場所は事前に確認をしておきましょう。自宅であれば即座に判断できますが、外出時は経路が分かり難く危険が伴います。外出先で避難図や誘導案内がある場合は、その表示に従って移動を進めてください。また、宿泊施設などで従業員による補助が行われている場合は、その内容に従い避難行動を行います。
ガス・電気の確認
余裕があれば、ガスが漏れていないかも確認してください。また、漏電にも注意しましょう。異常があれば速やかに元栓を閉める、ブレーカーを落とすといった対応を施します。火災などの二次災害を抑えられます。
災害情報を確認
屋外では倒れてくる物に注意しつつ、なるべく崩れそうな建物の傍を離れるように行動しましょう。安全な場所まで避難できれば、携帯電話やラジオを使用して緊急地震速報を確認します。自治体や防災関連の情報に注意を払い、指示に従って行動してください。停電や断線により情報収集が難しい場合は、緊急時を除き安全な場所で待機します。周囲の人々と助け合いながら避難指示や情報源の復旧を待ちましょう。
安全な場所で待機
大規模な地震では、余震が続く可能性があります。また、沿岸部では津波などの恐れもあります。安全な場所で待機しつつ、避難警報などが発生した場合は防災拠点までの移動を開始しましょう。
災害時に停電は起こる?
災害が発生した際、電力の共有がストップしてしまう現象はよくみられます。
これは、災害が電力供給インフラに影響を及ぼすことが主な原因となっています。一方、夜間の避難行動において、電力の使用可否は非常に大きな問題となります。そこで、停電が起こってしまうプロセスについて、下記に災害種類ごとにご紹介します。
自然災害の種類と特徴の詳細は以下のページをご参照ください
台風:強風や雷による電柱、電線の損傷が理由のひとつです。また、強風による送電線の倒壊なども発生する恐れがあります。電線などのインフラが破損すると復旧までに時間が掛かってしまいます。
地震:大きな揺れで電線が切れたり、電柱が崩れたりすることがあります。また、地震によって発生する津波が発電所などの設備に影響を与えることもあります。広いエリアの電柱が倒れたり発電所が損傷した場合、復旧には長期的な時間が必要となります。
洪水:洪水では、発電所や変電所が浸水し、電力供給が妨げられることがあります。また、水害では漏電の危険があるため意図的に電力供給を遮断するケースも起こり得ます。
大雨・豪雨:大雨や豪雨では、土砂崩れや地滑りが発生することがあります。これが電線や発電所に影響を与えると停電が発生します。
火災:大規模な火災が発生すると、火災の拡大や消火活動により電力供給設備が損傷します。これにより、停電が引き起こされることがあります。
予備電源について
夜間に停電が起こると、避難行動にとって大幅にマイナスな要素となってしまいます。暗闇での行動はそれ自体が大変危険です。そのうえでの避難行動となると、慣れ親しんだ土地や場所であっても困難と言わざるを得ません。
予備電源とは
そうした中、停電への備えとして「予備電源」と呼ばれる設備があります。
その名の通り、通常の電力供給が途絶えた際に一時的な電力を供給するためのバックアップシステムです。予備電源が機能することで、停電時でも照明機器や施設の正常な運用を継続することができます。自治体やインフラ、医療施設など、信頼性が求められる場所で予備電源が活用されています。
災害に対して必須の設備にも思える予備電源ですが、いくつかの問題も存在しています。
導入・維持のコスト
第一に、費用面に関してです。予備電源の導入や維持には高いコストがかかります。
発電機やUPS、蓄電池システム、設置、定期メンテナンス、燃料確保などがコストの要因となります。導入時だけでなく継続的に資金が必要となるため、長期的な運用計画が望まれます。
バッテリーの容量
第二に、容量の限定があります。
予備電源の容量は限られており、すべての機器や設備に十分な電力を供給することは現実的ではありません。復旧までに必要な想定電力を計算し、全体設計を行っておくことが重要です。
防災用のバッテリーに関する詳細情報は以下のリンクをご参照ください。
夜間の避難と防災誘導案内の問題点
上述の通り、夜間の避難行動には危険が伴います。そのため、停電が起こることを考慮すると、それを見越した「事前の備え」が必要となります。
個人で出来る備えとしては、懐中電灯などを用意しておく、非常食や医薬品などを詰めた災害用の荷物を用意しておく、ハザードマップを入手しておく、といったことが挙げられます。
しかし、事前の備えやとっさの避難行動には限界があります。急な災害時にはっきりとした情報が無い中では、混乱してしまい正常な行動が取れない恐れもあります。
防災誘導案内
そうした中で役に立つのが、夜間/停電対策を施した「防災誘導案内」です。
これは街中や防災拠点に設置される目印のような案内であり、指示通りに進むことで安全な場所へ辿り着けるようになっています。勿論、公共として整備されるものであり、個人として準備することは現実的ではありません。通常は自治体による防災整備の中に含まれています。
一方、夜間/停電対策を施した防災誘導案内は、普及が十分に行われているとは言い難い状況にあります。
夜間対策の障壁
主な理由は、導入のコストにあります。防災誘導案内は各防災拠点や避難経路の要所に対して設置されます。どうしても台数が多くなってしまうため、1台1台に予備電源を備えると費用が膨大に膨れ上がります。
自治体の予算が厳格化される中において、メンテナンスや維持にもコストが掛かることから、この方法では限界があります。
ソリューション(防災誘導案内)のご提案
そうした課題点が残されていた中、当社は「太陽光発電を利用した防災案内」を開発しました。当製品は、ソーラーパネルを防災サインに搭載することで、電源確保の問題を解決しています。自らエネルギーを創り出すため、停電時でも使用できる利点があります。
外部電源への接続および予備電源の準備を全て削減。独立した状態での動作を実現しており、導入時のコストカットが可能です。また、日々の電気代も掛からないため、ランニングコストの抑制にも繋がります。
推奨使用条件
- 晴天日に直射日光がおよそ2~3時間以上当たる場所を設置場所として推奨しています
- 木や建物の影になるなど、日当りが悪い場所への設置には適していません
設置方法
- 支柱、壁面、フェンス、電柱、スタンドなど、様々な設置方法に対応しています
- 専用の取り付け治具をご用意しています
導入費用
- 基本的には、本体価格および設置作業費のみでご導入いただけます
- 本体価格はサイズや数量などにより異なりますが、最も安価な場合29,800円からのご導入も可能です
- 詳細につきましては個別にお見積りをさせていただきます
停電時でも光る防災誘導案内 まとめ
夜間に災害が起こった際の避難行動と案内板の役割についてご紹介しました。視界が悪くなりがちな夜間帯の避難行動は困難を極めます。特に、災害という緊急事態で冷静な判断を下す必要があり、様々な情報が求められます。「光る防災誘導案内」は、避難行動をサポートする重要なツールのひとつです。
これが識別できるのと識別できないのでは、適切な行動や避難時間に決定的な差が生じるほどです。地域や組織における防災・避難計画を立案の際は、夜間および停電発生時の最悪な状況を念頭に置きつつ、ここで挙げたような項目の検討を行ってみてください。