ソーラー式の表示板が適する用途

ソーラー式の表示板が適する用途

ソーラー発電式の表示板には様々な種類の製品があります。

エネルギーを発電する。これを言い換えると”何かしら電気機器の電力源として用いる”ということです。表示板で最も多いのは照明(LED)を光らせるというものでしょう。照明点灯により、夜間でも表示内容を可視化できるようになります。

このページでは、ソーラー式の表示板が適する用途について詳しくご紹介しています。

表示板の内容による分類

表示板の内容による分類

「表示板」というと大きな括りですが、その内訳は看板や標識などに区分されます。これらは表示内容の種類によって分けることができます。

例えば、「看板」は店舗への誘導やサービス内容などを表すことが多くなっています。どちらかというと商業用途の表示がメインである印象を受けます。一方、「標識」は交通情報や各種案内、防災防犯など公共的な内容が多くなっています。

このうち、ソーラー式の表示板が最も適しているのは「標識」や「案内板」などの公共用途であると言えます。以下では、その詳細についてご紹介します。

ソーラーパネルによる発電

ソーラーパネルによる発電

いわゆる「太陽光発電」と呼ばれる発電方法です。

自然における太陽光をもとにして電力を生成します。天気が良く晴れていれば問題なく発電することができます。一方、雨天や夜間帯は太陽が出ないため電力を生み出すことはできません。そのため、発電においてはある程度の不明瞭さ(天候による発電量の変化)を織り込む必要があります。

発電可能な電力量はソーラーパネルの効率やサイズにより異なります。一般的に、原材料の純度が高い単結晶パネル等は発電効率が高くなっています。サイズは大きければ大きいほど発電量が高まります。また、ソーラーパネルは単体のみでは発電ができても蓄えることができません。

そこで、バッテリーを別途備える必要があります。バッテリーにも容量があり、発電量とのバランスを考慮してシステムが組まれています。このように、ソーラーパネルの発電性能は組み合わされるシステムにより変化します。

照明の消費電力

照明の消費電力

次に、蓄えた電力は表示板の照明に消費されます。

この「消費電力」にも様々な特徴があります。今回の場合、消費電力の違いは照明の輝度(明るさ)と点灯時間の長さに関係します。輝度が高ければ消費電力が高まり、また点灯時間が長くなるとその分だけ必要な電力量が増加します。

それでは、上に挙げた商業用途と非商業用途における消費電力の差はどれ程あるのでしょうか。

商業用途の場合

看板におけるテクノロジーの進化

商業用途で用いる電飾看板は、ある程度の「明るさ」が必要となります。一例では、(屋外において)周囲が明るい場所における最低輝度は5~600Luxであるとされています。これは、表示面に5~600Luxの明るさが無ければ、あまり認知が進まない(照度が足りず見えにくい)と言い換えることができます。

逆に、周囲が暗い場所であれば2~300Luxが最低基準となるため、輝度が低くても問題になりません。設置環境により異なる部分があります。しかし、お客様を呼び寄せる目的で看板を設置している商業施設などでは、認知の向上が望めないとあまり集客効果が期待できません。そのため、導入前に設置場所の環境とソーラー式表示板の輝度をチェックすることが重要となります。

非商業用途の場合

防犯カメラ看板

商業用途で用いない場合は、商用の表示板ほど輝度を必要としません。集客することを目的としておらず、アイキャッチや視認性を重視している訳ではないためです。公共的な表示板であれば、必要としているユーザーに対して情報を発信できれば問題ありません。どちらかというと、輝度よりも想定されている時間帯に点灯しているかどうかが重要です。

比較すると、消費電力が高くなりがちなのは「商業用途」であるといえます。高い輝度が必要であり、かつ営業時間内は点灯していることが求められるためです。これらをまとめると、ソーラー式の表示板が適する用途は非商業系の内容であるといえます。

ソーラー式表示板のメリット

ソーラー式表示板のメリット

太陽光発電の便利な点は、配線が不要であり、かつ電気工事類を施さなくて良い部分にあります。日照の条件をクリアしていればどこにでも取り付けられる手軽さがあり、要所で必要となる表示板の場合、設置場所の自由度が高まることは大きなメリットです。

また、他にも再生可能エネルギーで地球環境に貢献できる点や日々の電気代をカットできる点など、利点は数多く存在します。

設置場所の自由度を更に向上したソーラー式の表示板

通常、ソーラーパネルは天方向に向けて整備されます。そのため、パネルが水平に広がり大きな面積を要するという課題がありました。

ソーラー看板_構造1

これでは、設置場所の自由度が増したにも関わらず、新たな制限が生じてしまいます。そこで、当社ではソーラーパネルを垂直に組み込むことで表示板と一体化し、コンパクトにまとめることに成功しました。

製品の詳細につきましては以下のページをご参照ください。

ソーラー看板 | 株式会社ソウラク

通常の表示板と同じように取り付けるだけで設置が完了します。壁面や支柱、フェンスなど多様な取り付けが可能であり、使い勝手の良さを評価頂いています。主な用途としては、上にも挙げたように防災、防犯、工事(安全)、注意喚起、案内マップといった非商業用途がメインとなっています。

防災・避難用途

防災・避難用途

公共的な用途の中でも、ソーラー式表示板と相性が良いのが「防災・避難」に関する分野です。

その最も大きいポイントは停電時の対策にあります。防災・避難の表示板は、自然災害から身を守る場所(避難所や防災拠点)への案内を促す内容が多くを占めています。つまり、地震が起こった際などに自治体が定める安全な場所へ誘導する表示板です。

自然災害はいつ発生するかを見極めることが困難であり、日時を問わずいつでも起こり得る危険があります。

ソーラー防災看板_夜間発光

もし、災害により発電所や電柱などの電力に関わるインフラがダメージを受けてしまうと「停電」が発生します。電気を使うことができなくなる状態であり、これが夜間や深夜帯であればどうでしょうか。避難すること自体に困難さが生じてしまいます。

そうした際、ソーラーによる発電は自家発電の電力なので、停電時においても機能を維持することができます。万が一の備えとして、停電時・深夜の災害に備える防災避難インフラとして役立ちます。

防災・避難用途の詳細はこちら

ソーラー式の表示板が適する用途 まとめ

お読みいただきありがとうございました。独立して発電を行うソーラー式の表示板について、その適する用途をご紹介しました。発電量と消費電力からバランスの調整が求められるソーラー式の表示板では、いわゆる目立たせるための商用看板には不向きになりがちです。一方、設置場所の自由度といったメリットから公共用途の表示板に適していると言えます。